代表メッセージ
私はこれまでに看護師として15年以上病院で勤務してまいりました。
病院勤務の多くを大阪で勤務してまいりました。昨年和歌山に戻って、和歌山の病院の救急外来で働いた際に、感じたことがあります。一つ目が、大阪に比べて、明らかに大きい病院が少ないと感じました。大阪では各ブロックに一つ3次救急のような大きな病院があります。そして、その周りには1次救急や2次救急の病院がある状況でした。和歌山に帰ってくると3次救急の病院がとても少ないと感じました。人口も大阪に比べると少ないと思いますので、そのあたりは仕方ないかと思いますが、そのような状況ではなかなか在宅で安心して生活を送ることが難しいと感じました。高齢者は若い方と違い、病気に対する予備力も少なく、早期に気付けないことで、入院しないといけない状態になると感じました。また、入院すること自体が認知機能の低下やADLの低下につながり、在宅で過ごすことが難しくなる一因であると感じました。私はクリティカルケアの認定看護師でもあるので、異常の早期発見という点で、早期に受診を進めたり、早期に対応ができるという点において、地域で暮らしている方々に対して少しでも貢献できるのではないかと感じました。
二つ目が、大阪に比べて、独居や高齢者だけの家族が多いと感じました。
私の同級生も地元に残っている人数は数人程度と、仕事などの関係で都会に出ている方もいます。その点に関しては、福祉サービスの利用など、関係各所と連携を図っていく必要があると感じております。
クリティカルケア認定看護師は病院の中の、ICUや救急外来で在籍されている方が、多数かとは思います。ただ、上記のような問題点を解決する上で、少しでも力になれたらと思い、訪問看護ステーションを開設しました。
在宅での療養は、ご本人はもちろん、ご家族や周囲の支えがとても大きな意味を持ちます。 だからこそ、私たちは単なる医療の提供者ではなく、「一緒に悩み、一緒に笑い、一緒に支えるパートナー」でありたいと思っています。 心の声に耳を傾け、変化に敏感に、何より“人”としての関わりを大切にしながら、専門性を持って誠実に対応することを何より重視しています。
私たちはまだ小さなチームですが、だからこそ一人ひとりの想いを丁寧に受け止め、地域に根ざした看護を育んでいけると信じています。これからも地域の皆さまとともに歩みながら、あたたかく、確かな看護を届けてまいります。
今後とも、訪問看護ステーションポラリスをどうぞよろしくお願いします。
笑顔と技術で支える、
ポラリスの仲間たち
在宅医療の現場では、専門的な知識と経験だけでなく、柔軟な判断力や人間力が問われます。
ポラリスには、そうした多様な力を持つスタッフが集まり、それぞれの持ち味を活かしながら連携し、安心と笑顔を届けています。
はじめまして。訪問看護ステーションポラリスで看護師をしております、上野山と申します。
私は、もともと4年間、介護職として介護老人保健施設で働いていました。ご利用者様の日常生活の支援を通して、たくさんの笑顔や感謝の言葉をいただく中で、「人の役に立つ仕事の尊さ」を日々感じておりました。しかしある日、ご利用者様が急変されたとき、目の前で苦しむ方を前に、何一つできない自分の無力さに強い悔しさを覚えました。その出来事が、医療の知識を身につけたい、もっと直接的に支えられる存在になりたいという気持ちを芽生えさせ、私は看護師の道を志すようになりました。
看護師資格取得後は、2年間、救急外来に勤務しました。救急現場では一瞬の判断と的確な対応が求められ、毎日が緊張の連続でした。時には命の現場に立ち会うこともあり、看護師としての責任の重さ、そして看護の力の大きさを身をもって実感しました。その後、化学療法室と救急外来を兼務させていただきました。抗がん剤治療に臨まれる患者様と日々接する中で、身体的苦痛だけでなく、精神的な不安や孤独と向き合う方々の支えとなれるよう、傾聴と寄り添いの姿勢を大切にしてまいりました。
私が看護師という職業に特別な思いを抱いているのには、もう一つ理由があります。それは、幼い頃に母が精神疾患を患い、様々な苦労の末、若くしてこの世を去った経験です。当時の私はまだ幼く、母の苦しみを理解することも、助けることもできませんでした。無力だった自分への悔しさと、母に対する後悔の気持ちは、今でも心の奥に残っています。
その体験を通して私は、患者様ご本人だけでなく、支えているご家族や周囲の方々も、見えない不安や孤独、葛藤を抱えていることを知りました。看護師として、目の前の患者様の身体をみさせていただくだけではなく、その方の「暮らし」や「背景」、そして「支える人々の想い」にも目を向け、少しでも心を軽くする支援がしたい。そんな思いを胸に、日々看護に取り組んでいます。
訪問看護は、病院という枠を越えて、その方が「その人らしく生きること」を支えることができる仕事です。病気や障がいがあっても、ご自宅で自分らしく過ごしたいという思いを大切にし、ご本人だけでなくご家族にとっても安心できる存在でありたいと願っています。
私の好きな言葉は「十人十色」です。人はみな違っていて当然であり、その違いこそが尊く、価値のあるものだと思っています。それぞれの生き方や価値観を尊重し、お互いを認め合いながら、温かい関係を築いていける訪問看護を目指しています。
看護には正解がないことも多いです。だからこそ、私は常に「その人にとって何が最善か」を一緒に考えながら歩む姿勢を大切にしています。医学的なケアはもちろん、心に寄り添う看護を通して、皆さまの暮らしに安心と笑顔をお届けできればと思っています。
訪問看護を通じて出会えるご縁を大切にし、一人ひとりの人生に寄り添う看護師であり続けたいと願っています。どうぞよろしくお願いいたします。
上野山 勝也
私はこれまで10年以上にわたり、病院(急性期・地域包括ケア・回復期・外来)に勤務し、様々な疾患や症状を持つ患者様のリハビリに携わってきました。医療の現場では、病気やケガによって身体機能が低下した方が、少しずつ日常生活を取り戻していく過程を数多く見てきました。そのたびに、「リハビリは身体だけでなく、その人の人生そのものに関わる仕事」であると、強く感じてきました。
2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大という事態を経験しました。
病院内でも厳しい感染対策が続く中、多くの方が思うように面会できず、外部との接点を断たれ、孤独や不安を抱えておられました。そんな状況を通して私は、「本当にその方の生活に寄り添える支援とは何か」「退院後もその人らしく暮らし続けるには何が必要か」を、改めて考えるようになりました。
そして、その想いから在宅でのリハビリ、つまり訪問リハビリという新たな一歩を踏み出しました。
訪問では、病院のような設備はありませんが、ご本人が最も安心できる『自宅』という場所で、より実生活に即したサポートができるという大きな強みがあります。病院勤務とは異なり、訪問でのリハビリ提供は初めてではありますが、これまでの経験を活かし、利用者様が安心して、少しでも笑顔で日々を過ごせるよう、一人ひとりに合わせた丁寧な支援を心がけていきます。
「歩けるようになりたい」「もう一度○○をしたい」「家の中でもっと安全に過ごしたい」
そうした願いに寄り添いながら、ご本人だけでなく、ご家族の皆様の不安や負担も少しでも軽くなるようなリハビリを行っていきたいと思います。
理学療法士
私は総合病院で6年間勤務後、施設の訪問看護を経験し、在宅の訪問看護を行なっております。総合病院では手術やがん治療の方々と関わらせていただく中で、治療や現実に向き合うことに前向きに取り組まれている方々とたくさん出会い、学ばせていただく事がたくさんありました。結婚、出産を期に病院では看る事ができなかった、その先の患者さんの姿をもっと知りたいと思い、在宅ケアを行う施設への転職を決意致しました。
施設の訪問看護ではコロナ禍であったこともあり、外部との接触が禁止されていたため、家族とも十分にも会えずに最期を迎えられる方もおられ、そんな方々との関わりの中で、住み慣れた場所で気の知れた方々と過ごす時間をもっと大切したいと思うようになりました。
そんなことを思っていた頃、父の病気が発覚し、何度も病院に救急搬送されるようになり、私生活でも父の病状管理、在宅環境の整備が必要となりました。
実際、家族の立場になると感じる孤独感や知識の無さ、仕事と介護の両立の大変さを痛感し、想像と実際の違いを経験致しました。
できる範囲のことは全てやると決めてからは、できる限り本人の意思を尊重しながら食事管理や受診の付き添いなどを行い、家族との触れ合いも増やすことで、みるみるうちに笑顔が増えていきました。
そんな様子を見て、きっと地域にも持病を抱えながらも一人でどうにかしようと頑張っておられる方々がたくさんいるのではないか、そしてそんな方を精一杯支えようとしている家族もたくさんいるのでは無いかと考え、私はそういった方々の力に少しでもなりたいと思い、在宅訪問看護を行いたいと思い続けています。
在宅では決まった形があるわけではないと思っており、その人に合った形を関係してくれる方々と共につくりあげていき、これでよかったなあと思ってもらえるような関わりを行っていきたいと思っております。
まだまだ修行中の身ではありますが、いつでもご相談お待ちしております。
看護師
一人ひとりが、それぞれの強みを活かしながら、チームで連携して皆さまの暮らしを支えています。
これからも、安心して頼っていただける存在であり続けます。
